昨日から上海に来ている。
上海へは空路羽田発虹橋着というルートを利用した。
昨年10月に開業した羽田空港の新しい国際線ターミナルから海外へ出発するのはこれが初めてだった。
国際線ターミナルは、都心浜松町からモノレールでわずか10数分と利便性が高く、また、モノレール駅からそのまま同じレベルでチェックインカウンターへ進み、さらに出発ゲートへと向かう構造で、大変スムーズ。しかもチェックインロビーは明るいし、ユニバーサルデザインも徹底していて視認性もよくまごつくことが少なくてとても利用しやすい。
羽田発着の定期便も開業以降着実に増加しているようで、ロビーはなかなかのにぎわいぶりだった。また、免税店なども充実していて国際線旅客への対応はしっかりしているように見受けられた。
かつての羽田の国際線は、台北線を中心にわずかの国際チャーター便が運航しているだけで、ロビーも狭いし、免税店も申し訳程度の貧弱なものだったから、面目を一新したこととなる。
これによって羽田のハブ空港化が進めば、ソウルなどに持っていかれていたハブ空港の地位を奪還できることとなるし、成田では決定的に弱かったハブ空港の機能を羽田で補完できることとなる。
上海の到着空港は浦東空港ではなく、都心に位置する虹橋空港で、ここは羽田と同じような歩みをしている。
つまり、上海における国際線空の表玄関は、浦東空港が開業したことによって、従来からある虹橋空港は国内線中心の運用となっていたものだが、近年、上海における国際線旅客の著しい増加と、中国各地からの乗り継ぎ客の利便性から虹橋の国際線が強化されてきているもの。
こうした動きはソウルでも同様で、仁川空港‐金浦空港の使い分けが進んでいて、成田空港‐羽田空港、浦東空港‐虹橋空港と同じ位置づけにあり、羽田、金浦、虹橋は相互に定期便を設定してトライアングルの関係となっている。
さて、羽田から虹橋までの所要時間2時間45分だった。成田‐浦東線の場合には3時間だから15分短縮されている勘定となる。
虹橋空港は上海の北西に位置し、このあたりは上海に昔からある郊外の住宅街の一つ。
この虹橋空港へ降り立つのも随分と久しぶりだった。浦東空港ができてからはここを利用することはなかったから、10数年ぶりか。
ターミナルビルも新装されたようだったし、今後上海におけるハブ空港としてさらに利用者が増大していくものと思われる。
都心へのアクセスも整備されていて、地下鉄が直通しているほか、車でもわずか10数分と至近。利便性は高い。
こうして羽田‐虹橋線で上海へやってくると、東京、上海、ソウルと極東におけるハブ空港を巡るビジネス勢力図が将来どのように変化していくのかということについて、何かしみじみと思い至るのだった。
(上海・虹橋空港)
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)