秋葉原日記 (ライブラリ)

支援物資

 被災地における生活物資の不足は顕著らしい。鉄道も道路もずだずだになっているくらいだから、支援物資の輸送にも滞りのあることは理解できないでもないが、地震発生から1週間も過ぎているのに行き届かないというのは、後進国や発展途上国ならいざ知らず先進国の被災状況とは思われないくらいだ。テレビで悲痛な叫びを聞くと、何とかしてやれないものかと自分がもどかしくなる。
 仙台在住の3人の兄姉がやはり被災した。津波に襲われた沿岸部などの被災地に比べれば、仙台市街だしまだましな方だろうが、それでも家が崩れ、電気、ガス、水道といったライフラインが壊滅したらしい。
 それで避難所での生活を余儀なくされていたらしいが、やっと電気が通じて家に帰られるようになったということである。
 ただ、水道やガスはまだ復旧していないし、食料品も本当に少ないのだという。食品はもとより生活雑貨も含めて大半のものが手に入りにくいらしい。自動車で買い出しに行きたくともガソリンがなくて身動きもとれないのだとも。
 「命が助かっただけでもよしとしている」と言い、それ以上の贅沢は言わないとも。何とも謙虚なことだが、支援の手をさしのべられない我々の方が恥ずかしい。
 もっとも、物不足は首都圏も同じ。わが家の近所でも家内によるとパンや米といった主食から卵や牛乳、冷凍食品類などスーパーの棚は大半が空っぽらしい。また、乾電池からトイレットペーパーに至るまで手に入りにくいらしい。
 ガソリンも同様で、1人10リッターに制限されたガソリンを購入するのに、1つのガソリンスタンドで延々2時間程度は並んでいる。それでも手に入れば運のいい方で、近所のスタンドをまわると軒並み売り切れのため店じまいとなっている。
 こうした物資はいったいどこへ行ってしまったのか。被災地に優先して回されているというなら我慢しよう。物不足とは言いながら、まだ身動きとれないほどではないし、おなかをすかしているわけでもない。
 それにしても、被災した兄姉たちにいくらかでも送ってあげようとしても、本当に手に入りにくいのである。会社の近所の、すなわち東京都千代田区神田、秋葉原界隈という東京のど真ん中のコンビニでさえ、食料品や被災関連雑貨類の棚は空っぽである。残っているのは菓子類くらいなものか。
 それでも、四方八方手を尽くしてかき集め、いざ送ろうとしたら、被災地向けの宅配便は受け付けないのだという。
 聞けばその理由がわからないでもないが、これはどうしたことか。
 自助、共助、公助いずれにおいてでもいい。身勝手さもほどほどにし、助け合う気持ちにはなれないものか、嘆息するこの頃だ。

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(食品関係の棚が空っぽになった秋葉原のコンビニ)

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