地震が発生したその時は名古屋にいた。
11日金曜日午後2時50分頃か、駅前のホテルで開かれていた中部地区溶接技術検定委員会創立60周年記念式典に出席していたもので、ちょうど来賓のあいさつの最中だったのだが、大きな揺れがあってそれが長く続いた。あいさつは一時中断された。少しして揺れも収まったのであいさつが再開された。しばらくしてまた強い揺れがあった。
その後は式典、記念講演会、記念祝賀会と滞りなく続いた。ホテルの中にいたので外の様子がわからなかったのだが、次第に巨大地震の発生したことが伝えられてきた。
どうしてもこの日のうちに東京に帰りたかったので祝賀会を途中で切り上げて名古屋駅に駆け付けたのだが、すでに新幹線は大幅な乱れ。当初は小田原までは運転されるとの情報もあって待機していたのだが、そのうちすべての新幹線はこの日の運転を取りやめに。この時点で午後6時30分頃か。
そこで再び祝賀会が続行されているホテルへ戻り、同じく東京から来ていた6人の仲間で善後策を相談、身動きが取れないのでここは名古屋に泊まろうということに。
それならまずはホテルを確保しようということになったのだが、会場のホテルがまず満室。そこで、名古屋の主だったホテルに空室照会をしたのだがどこもいっぱい。その範囲を名古屋ばかりか一宮や岐阜などと拡大していったのだが時すでに遅し。やっと確保できたのは名古屋から近鉄電車で40分も離れた四日市のホテルで、ホテルにチェックインしたのは10時30分頃だった。
一方、この間、会社に連絡を入れたところ、東京も揺れは相当に激しくて地震直後にはビルの外に避難していたとのこと。幸い社員にけが人などはなかったようだった。
ただ、東京はすべての電車が運転を取りやめていて、問題はどうやって帰宅の足を確保するかということ。
歩いて帰られる者やバスを乗り継いで帰られる者はそのようにし、残りは各自ホテルの手配などに走ったり、仕方なく会社にそのまま泊まったりした者も。
また、外出先で足止めを食らった者もいて、川崎のステーションビルで仮眠をしたり、蒲田のサウナで一夜を過ごした者などがいた。
翌日は東海道新幹線が朝から平常通りの運行で、朝早く四日市を出て午前10時過ぎには東京駅に着いていたのだが、東京はまだ電車が大混乱の状況で、帰宅に3時間も要した。
ところで、この週末は九州旅行の予定で、12日開業の九州新幹線に初日早速乗る計画だったのだが、予定していた列車にはすでに間に合わないという時間的物理的理由もさることながら、こんな大震災のさなかにのんびりと旅行でもあるまいと自粛し中止したのだった。
(列車表示が15時20分発のぞみ363号で(ホームで停車中)で停止したままの名古屋駅新幹線改札口=18時13分頃)
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)