秋葉原日記 (ライブラリ)

神田川畔のミント

 会社の隣が千代田区和泉橋出張所で、その裏側は神田川に面して小さな公園になっている。
 千代田区は路上喫煙禁止で、違反すると2千円の過料に処せられるから、うっかりして駅前などでたばこを吸うわけにもいかない。だからだろうか、この公園でたばこを吸っているビジネスマンの姿をよく目にする。
 ところで、この公園の片隅に植え込みがあって、小さな花をつけている。
 とくに目立ったものではなくて何の変哲もないものだが、顔を近づけてみると、葉にとても良い香りがする。葉を少し摘んで、手でたたいてみると、なおさら香りが増す。
 どうやらミントらしい。ペパーミントかもしれない。
 名前を特定したくて、出張所の人に尋ねたが、わからないといい、管理している千代田区役所の公園管理課に調べてもらう、とのこと。
 しばらくして、くだんの千代田区役所から電話があった。
 いろいろ話したところ、調べるについてずいぶんと手間取ったようだ。
 というのも、最初は公園管理課が調べてくれていたのだが、次には道路管理課まで動員したようだった。
 結果的には、花の名前はランタナといい、花の色が様々に変化するところから七変化とも呼ばれているらしい。
 ただ、これはどうだろうか。
 自分がインターネットで調べてみたところ、確かに花はランタナに似ているし、枝が蔓性でもあるが、ランタナはミントではないようだ。
 そうだとすると、このミントの香りはどう説明すればよいのか、と言うことになる。
 区役所の人にはせっかく調べていただいて申し訳ないが、自分としてはやはりミントの仲間としておきたい。
 それはともかく、冬にありながら、誰に気づかれることもなくひっそりと白い花をつけているこのミントが哀れになった。

mint.jpg
(秋葉原風景34=神田川和泉橋際に咲くミントの花)

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