秋葉原日記 (ライブラリ)

「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展

 サントリー美術館で開催中の「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展を見た。
 パリのピカソ美術館が改装中のため、そのコレクションが世界各地を巡回中とのことで、東京にも立ち寄っているもの。
 パリのピカソ美術館には、これまでにも幾度となく訪ねていて、ピカソの作品には随分と接してはいるのだが、東京でも見られるとあってやはり足を運んだ次第。
 とくに今回は自画像を中心にした展示構成となっていて、自画像が好きな自分としては見逃せない企画だった。
 中でも青の時代の代表作である1901年の「自画像」は、ピカソ20歳の時の作品だが、黒いコートを着てたたずむピカソの顔は老成していてとても20歳とは思われないし、背景同様に深い苦悩の闇を感じさせていて、何度見ても印象深い。
 1906年の「自画像」はたくましい肉体と大きな眼が印象的で、キュビズムへの移行を予感させている。
 1917‐19年の「自画像」も鉛筆で顔の輪郭だけをさっと描いただけのものだが、横顔と目に強い意志が感じられて忘れ得ない作品だ。
 いずれにしても、ピカソの自画像が時代を追って一堂に見ることができるというのは、これは僥倖だった。
 なお、この美術館からごく近所の国立新美術館では「巨匠ピカソ愛と創造の軌跡」展も同時開催中だが、そちらには回らなかった。

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(ピカソ「自画像」=会場で販売されていた絵はがきから引用)

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