秋葉原日記 (ライブラリ)

Change

 5日の夕方都内の高級ホテルのロビーで英字新聞の号外が配られていた。
 The Japan Times のEXTRA版で、Obama wins historic electionと題し「アメリカは民主党上院議員バラク・オバマを黒人初の大統領に選出」と報じていた。
 アメリカに対する感情はなかなか複雑だ。
 アメリカは好きで、仕事上の出張ばかりではなく個人的な旅行でもたびたび訪れているし、世界の都市の中でもっとも好きな街はどこかと訪ねられれば、躊躇なくニューヨークと答えるほどだし、アメリカ人に友人知人も少なくない。
 しかし、反面、アメリカのあの独善的なやり方には辟易する。イラン問題がそうだし、このたびの金融危機も結局アメリカの愚作に振り回されている。今でもPax Americanaと信じていること自体が鼻持ちならない。
 そのアメリカで、アメリカ人は次の大統領にオバマを選んだ。当初、黒人を大統領に選ぶことはないだろうと見られていた。それが現実のものとなった。
 それほどブッシュ政権下のアメリカで閉塞感が強かったのだろうし、変革を求めてもいたと言えるし、オバマが訴えたChange(変革)がずばりアメリカ人の心をつかんだと言えよう。
 それにしてもオバマは演説がうまい。英語の苦手な自分でも頷くほどで、アメリカの政治家にとって演説上手は必須条件だが、オバマは際だっていたのではないか。このたびのオバマの勝利は言葉の力による勝利でもあったのではないか。
 黒人としての立場を一切利用せず、人種を越えて、宗教を越えて、党派や世代を超えて「過去にしがみつくのか未来を指向するのか」と訴えていた。
 アメリカは自らを変革できる国になるのかどうか、オバマによるアメリカの変革に期待しよう。

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