秋葉原日記 (ライブラリ)

旧赤城村

 このたびの3連休はのんびりできた。この頃週末のたびに出張が続いていたからこれはゆっくりした。
 せっかくの連休だし、当日の朝になってどこか温泉にでもゆっくり浸かりたいものだと思い、格別の準備はしていなかったものの、いくつか電話をしたら、キャンセルがあったようで幸い空いている宿があったので出かけた。
 向かった先は群馬県の赤城山麓。現在は合併されて渋川市となっているようだが、元のまま赤城村と呼んだ方が、豊かだし風景にも合致しているような風情だった。
 ここは赤城山の麓に広がる利根川沿いの敷島という集落。西に榛名山を望んでいる。里山と呼ぶにふさわしいのんびりした風景だ。マイタケが産品のようだった。
 ここに村おこしのつもりでもあったのか温泉が掘られていて、敷島温泉と名付けられ、保養所やら温泉プール付き体育施設などが設けられていて、宿もここに隣接してあった。聞けば、群馬県のこのあたりは一村ごとに温泉が一つはあるということだった。
 集落をぶらり一周してみた。
 共同浴場があって、頬をつややかにほてらしたおばあちゃんたちが風呂から上がってきた。
 ここにはまた敷島温泉給湯スタンドというのが設けてあって、温泉のお湯をくみ出せるようになっている。「200リットル100円」と表示がある。
 見ていると、夕方だったせいかライトバンや軽トラックが次々と列をなして入ってくる。車には大きなポリタンクが据え付けられていて、給湯スタンドからホースでお湯を汲み出している。
 お湯を汲んでいる地元の人に聞いたら、200リットルで風呂桶一杯分にはちょうどいい分量なのだという。自宅に持ち帰って風呂に移すのだといい、湯温は45度ほど、2、3時間は加温もしないでちょうどいい湯加減が保てるという。
 この共同浴場の向かいに農産物直売所というのがあって、リンゴなどの果物からトマトや白菜、キャベツなどの野菜が販売されている。値段は市価の3分の1ほどだった。
 また、この直売所の水飲み場では、大きなペットボトル何本にも水を汲んでいる人がいる。ここでも車が列を作って並んでいる。飲み水にしたりお茶や料理にもうまい水だということだった。飲んでみたらマイルドな味だった。
 この旧赤城村は、のんびりしたひなびた山村のようだったが、ここには温泉があり、美味しい水があり、ふんだんに野菜や果物がある豊かな村だった。

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(給湯スタンドで車に積んだタンクに温泉を汲む村の人たち)
    

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