秋葉原日記 (ライブラリ)

越前岬

 このたびの福井出張では、越前岬にも足を伸ばしてきた。
 岬が好きであちこちと訪ね歩いているが、もともと自分の旅好きは岬好きが重なったようなもので、岬は辺鄙なところにあるから鉄道も隅々まで乗ってきたようなところがある。
 日本全図に載っているような岬はほとんど踏破していて、この越前岬もかつて10数年前に来たことがあった。
 岬は、越前海岸の中央あたりに位置しているが、いわゆる突出したような地形にはなっていなくて、海岸線が緩く出っ張ったようなものだ。
 それでもこの海岸は海食崖になっていて、海岸を走っているとあちこちに豪快な奇岩が見られる。
 海岸から坂を登っていくと高台に越前岬灯台が立っている。海抜100メートルは超す高いところにあるから、日本海が一望にできてとても気持ちがいい。この日は秋晴れの雲一つない快晴ですがすがしかった。
 灯台は、白堊のずんぐりした円筒形だった。初点灯は1940年で、直ぐ隣で建設工事が行われていたが、工事をしていた作業員にたずねたところ、灯台を建て替えるのだという。高さや灯塔の形も現在のものと似ているようだった。
 付近は公園が整備されていて、冬ならば水仙が一面に咲いているはずだ。
 帰途、風情のありそうなそば屋を見つけて昼食を取った。当地ではごく一般的な食べ方だというおろしそばをいただいた。
 どんぶりの冷やしそばにたっぷりの大根おろし、これにやはりたっぷりの鰹の削り節、それにナメコをのっけたものだったが、このおろしが何とも辛くて舌がしびれるほどだった。
 思わず「辛いねぇ」と店の女主人に言ったら、「そうですか。ここらはこれで普通です」とこともなげだった。

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