秋葉原日記 (ライブラリ)

フェルメール展

 上野の東京都美術館で開催中のフェルメール展を見た。
 オランダ17世紀の画家フェルメールが好きで、海外旅行の折などフェルメールを収蔵している美術館を訪ね歩いている。今年の夏も欧州旅行の際、パリ、アムステルダム、ハーグでフェルメールを見てきた。
 フェルメール作品は現存するもの36点といわれ、それが世界中に散らばっている。日本には残念ながら1点もない。
 だから、その全点を見るということは至難のことなのだが、今回の展覧会には何と7点もがやってきた。フェルメール作品は世界の美術館で引っ張りだこだから、これは画期的なことといえるだろう。
 この中には、自分としても初めて見るものが3点も含まれていたから僥倖だった。これによって、フェルメール作品は29点を見たことになる。
 今回出展されたフェルメール作品は、「マルタとマリアの家のキリスト」(スコットランド・ナショナル・ギャラリー)、「ディアナとニンフたち」(マウリッツハイス美術館)、「小路」(アムステルダム国立美術館)、「ワイングラスを持つ娘」(アントン・ウルリッヒ美術館)、「リュートを調弦する女」(メトロポリタン美術館)、「手紙を書く婦人と召使い」(アイルランド・ナショナル・ギャラリー)、「ヴァージナルの前に座る若い女」(個人蔵)で、フェルメールの初期から円熟期に至る作品で構成されている。
 このうち自分が初めて見た「手紙を書く婦人と召使い」が印象深かった。この手紙を使ったモチーフは「恋文」などにも見られるものだが、繊細さ、光と陰、表情、寓意性などいずれを取ってみてもフェルメールの代表作といってよいすばらしさだった。
 会場では、フェルメール作品の前を行ったり来たりしながら3回は見た。本当は立ち止まってじっくりと見たかったのだが、何しろひどい込み用だし、戻るにしても人の流れに逆らうようで気が引けたのだが、何とか堪能することはできた。
 なお、会場では音声ガイドを借りたのだが、これが解説の中味はともかく、フェルメール作品については音楽が添えられていて新しい趣向だった。
 これは、それぞれの作品についてイメージしながら芸大の学生が作曲したのだそうで、お蔭でリュートがどういう音色の楽器で、ヴァージナルはどんな演奏をするものなのか、それがわかっておもしろかった。

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(フェルメール「リュートを調弦する女」=会場で販売されていた絵はがきから引用)
  

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