秋葉原日記 (ライブラリ)

シンガポールのコンベンション事情

 シンガポールは、マレー半島の南端に隣接する交通の要所なっていて、東南アジア、東アジアとヨーロッパ、中近東、オーストラリアを結ぶ東西貿易の拠点となっている。
 欧米の多国籍企業がシンガポールをアジア太平洋地域の拠点としているのが7千社にも上るし、シンガポールは日本がFTA(自由貿易協定)を結んだ最初の相手国でもあって、日本企業の進出も1千社に達する。
 また、この絶好の位置を利用し国際会議や展示会などのMICEにおいてシンガポールは大きなポテンシャルを占めていて、ここ20年来常に世界のトップ10を誇っていて、アジア屈指のコンベンションシティとなっている。
 実際、国際会議の開催件数では2006年には東京が世界の24位に甘んじているのに対し、シンガポールは第3位という高い位置にある。
 昨日面談したシンガポール政府観光局(STB)、ここはMICEを統括しているのだが、そこによると、シンガポール政府はMICEを産業の大きな柱と位置付け、展示会を含めたMICEイベントの開発、誘致活動を協力に進めていて、そのために約136億円もの予算を投じているという。
 シンガポール政府では観光収入の35%をMICEによって占めようという計画であり、海外からの来訪者を年間1700万人とする目標を立てている。日本政府がビジットジャパンキャンペーンで取り組んでいる目標が1千万人だから、シンガポールのもくろみの大きさがうかがい知れる。
 また、やはりSTBによると、展示会に関しては、金融不安などから落ち込んでいた開催もここ5年来盛り返しているといい、純粋に国際展示会と呼ばれるものの開催件数は年間50から60件ほどに達しているとのことで、その主催者もドイツ、フランス、イタリア、中国、日などと実に多方面にわたっているとのことだった。
 日本では長らく足下の大きな市場を頼んだ展示会で推移してきたのだが、その点、地元に大きな産業も消費もないシンガポールで展示会を含めたMICEが隆盛をみせていることは注目されていいところで、グローバル化への対応に迫られている日本としても大いに見習わなければならないところだ。

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(シンガポールのMICE産業を統括するSTBの本部ビル)

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