秋葉原日記 (ライブラリ)

田村明子『ニューヨークは美味しい!』

 著者はニューヨーク在住者。大学に入るために日本から移り住んで以来で、もう28年になるということ。
 その著者によるものだから、食に関することはもちろんニューヨークの生活事情が生き生きと描かれていておもしろい。
 また、旅行者向けのレストランガイドでもなく、ニューヨークに生活している人たちの食事情が詳細に綴られているし、著者自身、料理は好きらしくいくつかの料理についてはレシピまでついていて楽しい。
 ニューヨークはもちろんアメリカの料理はまずいというのが日本人の間では定評にすらなっているほどだが、本書によるとそれは誤解で、ニューヨークは人種のるつぼといわれるほどに、実に多様な食文化があるらしい。
 もっとも、長い海外旅行の最中に無性に食べたくなる自国料理は何か、との問いかけにアメリカ人ならハンバーガーと答える人が少なくないということだから、やはり日本人とは明らかに好みは違う。
 ところで、このハンバーガーでニューヨークっ子たちの間でマンハッタン1美味しいと言われている店が紹介されているが、それはパーカーメリディアンというホテルの中に入っている「バーガー・ジョイント」だという。
 このホテルは、セントラルパークや5番街にも近く、57丁目に沿ってカーネギーホールのすぐそばにあるのだが、実はこのホテルは自分がニューヨークに行ったときに定宿にしているところ。
 著者も、こんな高級ホテルにハンバーガー店があるなんて、と驚いているが、自分もそんなハンバーガー店があのホテルの中にあるとはこれまで知らなかった。そういえば、黒い分厚いカーテンをくぐっていろんな人たちが出入りしているなとは感じていたのだったが、あのカーテンの奥がハンバーガー店だったとは想像もできなかったし、うかつだった。次の機会には何はさておいてもその評判のハンバーガーを食べてやろう。
(角川新書)

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