秋葉原日記 (ライブラリ)

現代の錬金術

 昨日11日は湯島の東京ガーデンパレスで日溶協(日本溶接協会)の通常総会や全国溶接技術競技会と日本溶接協会賞の表彰式が挙行された。
 また、この日は特別講演も行われ、東京工業大学応用セラミックス研究所の細野秀雄教授が「ナノテクでセメント原料を有望な新素材にする方法」と題し講演をしたが、これがなかなか刺激的でおもしろい内容だった。
 セメントに導電性があるなどということは想像だにできないことだが、水素ガスを加えるなどのことによって伝導体となるということで、今、世界でもっとも着目されている独創的研究らしい。
 つまり、代表的絶縁体として知られるセラミックスC12A7に超伝導を発現したもので、これはカルシウム+アルミニウム+酸素+水というごくありふれた酸化物と水がナノ構造を持つ新機能材料となることを発見したということであり、透明半導体や金属的伝導体へ変換させることに成功したということは、液晶ディスプレイに応用した場合、現状で希少元素であるインジウムを代替することが可能で、これはなるほど現代の錬金術といわれるほどの傑作であろう。
 細野教授の講演を聴いていたら、自由闊達な研究環境の中で、自由な発想がもたらした成果のもののようで、科学技術のおもしろさを教えてくれるものだった。

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(細野教授の講演の模様)

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