秋葉原日記 (ライブラリ)

国宝 薬師寺展

 東京国立博物館で開かれている「国宝 薬師寺展」を見た。
 薬師寺が所蔵している国宝13点、重文8点が展示されていて豪華な展覧会だった。
 なかでも圧巻は、日光菩薩立像と月光菩薩立像が2体揃って展示されていたこと。この菩薩像が2体揃って薬師寺の外に出たのは初めてのことらしい。
 奈良の薬師寺はこれまでに3度お参りしたことがあるが、この仏像をこれほど間近にじっくりと拝んだのは初めてのことで、何よりもその大きさに圧倒された。像高が2体ともに3メートル余ある。約1300年前、薬師寺建立の頃の白鳳期の作とされ、銅の鋳造製で、黒光りがしている。
 驚いたのは、ふくよかで肉感的であること。両菩薩像ともに膝をわずかに曲げ腰をひねっているが、何とも写実的である。
 並んでいる2体を比べてみると、わずかな差異だが身体は月光菩薩の方にしなやかさが感じられ、顔は日光菩薩に慈しみが感じられた。
 なお、両菩薩像には当然のことながら薬師寺では光背がついているわけだが、展覧会ではこれが取り払われていて、周囲をぐるりと見ることができたが、後ろ姿を見て何ともなまめかしさを感じたのだった。薬師寺ではこのような状態で見ることは絶対にできないわけで、貴重な体験だった。
 また、日光・月光両菩薩立像は、薬師寺金堂三尊像のうち薬師如来座像の両脇侍であるわけだが、この展覧会には薬師如来はお見えになっていなかった。さすがにご本尊を寺外へ出すことはできなかったのであろう。

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(月光菩薩立像半身=展覧会会場で販売されていた絵はがきから引用)

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