2016/04/25

第7回関東甲信越高校生溶接コンクール

 4月23日、神奈川県藤沢市の神戸製鋼藤沢工場で開催された。
 もう6年になるのか、7回目を迎えたのかというある種の深い感慨が、この大会の開催に向けて当初から側面から応援してきたものの一人としてあった。この大会が、高校生による溶接コンクールが今日のように全国に広まっていくきっかけとなったと評価してよいものだろう。
 今年の大会には主催者である東部地区溶接協会連絡会を構成する関東甲信越10都県11溶接協会から代表2名ずつ16校22人が参加した。
 競技課題はA‐2F(被覆アーク溶接中板下向溶接裏当て金あり)で、競技時間は練習も含め30分。
 競技の進行を見ていたが、練習も十分だったのか、選手たちの溶接はスムーズなもので、仕上がった作品を見ても全体としてまずまずのできばえで、決定的な失敗作が見当たらないほどだった。
 今回の最大の特徴は、審査が外観試験に加えUT(超音波探傷試験)の2種となったこと。前回までの外観のみとは違って、表面欠陥のみならず、内部欠陥までも評価することになったこと。
 溶接コンクールの審査というと、全国溶接技術競技会を初め外観試験+X線試験+曲げ試験を組み合わせて行われるのが一般的だが、高校生コンクールの場合、競技から審査、表彰までを1日のうちで済ませたいところから、試験に時間を要するX線や曲げ試験を省き外観を中心に実施されている場合が多い。ただ、外観試験だけの場合では表面欠陥は評価できても内部欠陥は評価できないという課題がある。
 今回はこの傾向に対し、UTを採用することで内部欠陥の評価も可能になった。UTは超音波の反射エコーで内部の欠陥を検出する仕組みで、X線や曲げに比べ試験装置がコンパクトで試験方法が容易ということが言え、溶接部の試験検査方法としては建築業界などで多用されている。
 外観にUTを加える試験方法が採用されたことによって、成績にどのような影響を与えているのか、出場選手らの対策はどのようになっていたのか注目される。


写真1 開会式に臨んだ選手と学校関係者、溶接協会関係者ら。


写真2 競技場の模様。競技は大勢の関係者が見守る中進められた。

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