2016/04/18

技能伝承プラザ

 国際ウエルディングショーはもちろん最先端を競う製品と技術の展示会だが、溶接の展示会としてとりわけ注目されたのは技能伝承プラザもその一つ。
 これは主催者が用意したイベント広場で、ここでは、卓越した溶接技能者によるデモンストレーションや高校生の溶接への取り組みなどの展示があり、大勢の来場者で終始賑わっていた。
 卓越技能者によるデモンストレーションでは、「現代の名工」に顕彰されている名人や、全国溶接技術競技会優勝者などの達人たちが連日匠の技を披露していた。
 いずれも全国の溶接業界が注目する豪華メンバーだが、このうち、15日には、「現代の名工」の山田哲彦氏(エムイーシーテクノ)と、全国溶接技術競技会で史上初めて2年連続最優秀賞に輝き、被覆アーク溶接、炭酸ガスアーク溶接の2種目制覇の偉業を成し遂げた松浦洋氏(豊田自動織機)が登場した。
 まず、松浦氏が初め炭酸ガスアーク溶接で、次いで被覆アーク溶接で実力力日本一の技を披露した。これも両種目で卓越した技量を持つ松浦氏ならではのデモンストレーション。
 続いて山田氏が登場し、パイプの溶接で名人技を見せていた。山田氏はステンレスやアルミ、チタン、銅などと難溶接の最たる材料を対象にパイプという高度な技量を必要とするテクニックを駆使していた。
 プラザ内では、専用の溶接ブースがつくられていて、参観者たちは直接匠の技を盗もうと大勢の人たちが取り巻いていた。お互いが専門家同士のこと、ちょっとした運棒にも感嘆の声が上がっていた。
 また、溶接が終了すると、実演した山田氏や松浦氏を取り囲んで質疑応答が行われ、名人達人から直接高度なテクニックを盗み取ろうと熱心なやりとりが行われていた。
 また、会場にはデモンストレーションを行った名人達人たちがあらかじめ製作したテストピースも展示されていて、その見事な技に感嘆の声が上がっていた。
 一方、高校生たちの溶接への取り組みも紹介されていて、関東上信越や中部、中国など4地区5府県の高校生溶接コンクールの競技課題の展示などが行われていた。会場には高校生も数多く訪れていて、高い関心を示していた。


写真1 デモンストレーションブースを取り囲む来場者。実演するのは松浦洋氏。


写真2 実演が終わった山田哲彦氏(左)を囲んで来場者たちは質問攻め。


写真3 デモが終わって談笑する山田氏(右)と松浦氏。

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