2016/03/28

北海道新幹線開業一番列車に乗った!

 3月26日土曜日に開業した北海道新幹線の開業一番列車に乗った。
 東京を6時32分に出た「はやぶさ1号」は、9時50分新青森駅13番線ホームに滑り込んた。大歓声が湧いている。5年前の新青森延伸の時に比べればやや地味ではあるが。もっとも、あの時は一番列車の到着が数時間も遅れて今一つ気勢も上がらなかったのだったが。
 ごった返す中、9時52分の定刻をわずかに過ぎたか、ホォーンと汽笛を鳴らして出発した。いよいよ、東京から来た一番列車が北海道に渡る、新幹線が津軽海峡を越えて北海道に渡る日が来たのである。使用車両はE5系である。
 車内は、もちろん満席だが、報道陣や立ち席の人たちも大勢乗っていて通路は身動きをもとれないほど。皆、ちょっとした興奮状態だ。
 新青森を出てまもなく右窓に陸奥湾が見えてきた。この付近、在来線とほぼ並行しているが、新幹線は高架のため見晴らしはいい。新青森を出て最初の停車駅奥津軽いまべつ10時08分。ホームでは、「ようこそあおもりへ」と横断幕を掲げた歓迎の人たちでいっぱい。
 ほどなくトンネルに入った。ただ早とちりしてはいけない。このあたり、トンネルが連続していて青函トンネルに入ったのは10時12分頃だったか。
 ただ、トンネル内の走行にスピード感が弱い。在来線と変わらなくて新幹線らしくない。トンネルは新幹線用にあらかじめつくられてはいるが、新幹線がトンネルに突入した際の独特の圧迫感も薄いようだ。風圧が少ないのだ。私にはそう感じた。
 また、トンネルに入っていくと在来線ではいかにも急坂を下るような感覚があったのだが、新幹線ではそのような感覚もなかった。新幹線の走行性能がよいのであろうか。また、付け加えると一つ不満がある。在来線特急「白鳥」では、進行に合わせて車内の電光掲示板に刻々と解説が表示されていたものだが、そのサービスが新幹線となって無くなってしまったようだ。これはいかがものか。
 竜飛海底を過ぎて青森と分かれ、吉岡海底で北海道側へと入った。時計は10時27分である。そして、10時37分ついに新幹線が北海道に顔を出した。一面の雪景色である。そして、10時45分北海道最初の停車駅木古内に到着。ここでもホームは歓迎の人々で溢れんばかり。また、沿線では手や旗を振っている人たちの姿も多い。北海道の人たちの新幹線にかける期待が伝わってくる。
 真っ白な北の大地を新幹線が疾走している。車窓からでもそうわかる。そういう気持ちがこみ上げてくる。津軽海峡を渡っただけで、わずか1時間で風景はこうも変わるものか、そのようにも感じられた。この日は幸い快晴で、南北海道の陽光がまぶしいくらいだ。それが何よりもうれしい。
 そうこうして新函館北斗10時58分到着。12番線は乗客のみならずごった返している。最高潮という感じだ。新函館北斗は函館本線の渡島大野を改称し新線開業となった。なお、この新函館北斗から函館までは新幹線発着に合わせ快速列車函館ライナーが運転されている。
 これまで津軽海峡を何度渡ったことか。初めは青函連絡線だった。初めは55年も前のことだが、4時間ほどかかったと記憶している。その大半をデッキで飽かず海を眺めていた。「津軽海峡冬景色」はまだ歌われてなかった。
 1988年に津軽海峡トンネルが開通してからは、寝台特急「北斗星」で、あるいは特急「白鳥」で行き来していた。在来線特急では青森‐函館間は約2時間だった。それが新幹線では約1時間となった。交通の進歩は著しい。もっとも、それで旅が一段と楽しくなったかどうかはともかくとして。
 そう言えば、新幹線で隣り合わせた60年配の女性。東京から釧路の実家に帰るのだという。初めて津軽海峡を渡ったのは高校の修学旅行の時で、釧路から上野まで24時間もかかった、それが青函トンネルの開通で特急を乗り継ぐと14時間となり、今回新幹線から乗り継ぎぐと12時間まで短縮になったと語っていた。息子の影響でにわか鉄道ファンになり、「かつては飛行機ばかりだったのに、この頃は釧路に帰るのも鉄道を乗り継ぐようになった」と笑っていた。
 ところで、私は新函館北斗から札幌行きの特急列車に乗り継いだのだが、その車掌さんとの話で、「青函トンネルはスピードが出ていないように感じた。まるで「白鳥」と同じではないか」と話したら、実際、「新幹線もトンネル内だけは在来線特急と同じスピードしか出していない」とのこと。私の感覚が正しかったわけだが、何でも、貨物列車とすれ違うため、風圧を押さえるためにそうしているようだ。


写真1 北海道に渡り北の大地を疾走する北海道新幹線。


写真2 新函館北斗接近を知らせるドア上の電光掲示。


写真3 新函館北斗12番線に到着した東京からの一番列車「はやぶさ1号」。

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