2016/03/24

神田川紀行:かんな橋から神田橋まで

 神田川紀行。永福橋から再び遡上を始め、かんな橋へと歩を進めた。
 永福橋上から上流を望むと、川の両岸は歩行者道路となっていて、右岸側が桜並木となっている。都立中央ろう学校のあたりで咲き始めた桜の木を見つけた。今年初めて見た桜の花である。薄紅色がハッとするほど美しい。
 先週末だったのだが、この日は陽光がさんさんとし歩いているとわずかに汗ばむほど。住居表示は右岸が下高井戸、左岸は永福である。川面に目をやると水深が浅く清流である。
 次のかんな橋は珍しくもひらがなの名前。鯉が悠々と泳いでいる。40匹ほど。ナマズもいるそうである。サギがいた。真っ白な長い首が美しく姿がいい。ハクセキレイも見つけた。鵜も来るそうである。ただ、今年は全般にまだ少ないとのこと。チョウチョも見つけた。これも今年初めてではないか。
 東電の総合グラウンドが右岸にあった。とても大きなグラウンドだが、最近、東京都と杉並区が購入したそうだ。東電の資産売却の一環だろう。地元区民としては高い買い物だったらしい。
 その東電総合グラウンドの対岸、つまり左岸には真っ白いコブシの花が咲いていた。桜が咲き、コブシが白い花を見せるといよいよ春本番である。
 また、このあたり、水面から7、8メートルはあろうか思われるが、かつての増水時はちょくちょく溢れたそうである。道で小魚がはねていたという。方南橋のあたり、環七の地下に調整池ができてからは水害はなくなったとも。
 実は、これらの話はすべて犬を連れて散歩をしていたおばあさんの語るところによる。永福橋を出てまもなく出会ったのだが、このおばあさんがとんでもない話し好き。こっちが話を向けたからでもあるし、いちいち相づちを打ったからでもあるが、話が止まらない。
 そして実に詳しい。鳥の名前、魚のこと、花のこと、神田川にまつわることが次々と出てくる。細かい情報が得られてとても重宝なのだが、放してくれない。礼を言って別れようとしても付いてくる。同じ方向なのだろうか。ついに永福橋、かんな橋、次の神田橋まで供にした。
 その神田橋、荒玉水道道路が渡っている。この地下には太い水道管が埋設されており、重量車両は通行できないそうである。もちろんこの話もくだんのおばあさんによる。
 昭和47年3月完成とあり、初め、車道中心の橋として造られ、その後、両側に歩道を追加した、どうもそのように見受けられる構造だった。

 


写真1 永福橋上から上流を見る。左手(右岸)に桜が咲いていた。


写真2 右手(左岸)にコブシの白い花、左手(右岸)は売却された元の東電総合グラウンド。


写真3 神田川に三つ架かる神田橋の一つ。

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