2016/03/01

造船とタオルの町今治

 先週末は今治に出張だった。
 愛媛県今治市は、愛媛県の北東部に位置し瀬戸内海に面する。人口約15万8千人は松山市に次いで愛媛県第2位、四国でも4県県庁所在地に次ぐ第5位という都会である。
 松山から予讃線で49.5キロ、特急列車で約35分、今治駅が近づくと左窓に林立する造船所のクレーンが見えてきた。その背後には来島海峡大橋の主塔も見える。
 今治は造船とタオルの町である。今治の造船は、日本の超大手が世界をリードし造船王国を謳歌していた時代よりも、その大手が韓国次いで中国が台頭し国際競争で苦戦するようになった近年において発展し、今治造船を中核とするグループが今や日本の造船トップに躍り出るに至っているのである。
 タオルもまた今治の名を世界に知らしめた産業だが、必ずしも一本調子の順調な発展ではなかったようで、近年産官一体となって興した今治タオルプロジェクトが今日の隆盛となったもののようだ。
 今治商工会議所に隣接する今治地場産業振興センターに今治タオルのコーナーがあって、実に多彩なタオルが陳列されている。色彩も豊かだが、ふんわりタオルなどと質感も様々なようだった。用途もタオル本来のもののほかマフラー型のものもあって、これなど寒い日暑い日襟に巻いて重宝のように思われた。
 今治は、近代以前は村上水軍の拠点であり、海上交通の要衝だったし、今治藩の城下町として栄えてきた。
 今治駅からまっすぐ、といっても城下町らしく小さく鍵形に曲りながら北に進むと15分ほどで港に突き出る。右に歩を進めると今治桟橋で、芸予諸島各島への連絡線が出ている。西瀬戸自動車道完成の影響か、客船ターミナルは古ぶるしく、どう好意的に見ても流行っているようには思えなかった。
 ターミナルの前はバスの停留所になっていて、こちらも各島へのほか尾道や福山、広島、さらには大阪や神戸への長距離高速バスも発着しているようだ。そう言えば、新しいビルが建築されていたから、新しいターミナルかもしれない。もっともそれが航路ののためかバスのためかはわからなかったが。
 この桟橋の先には天守閣がくっきりと見えた。今治城である。海に近く平城である。堀が四方を囲んでいる。
 今治藩は勇将藤堂高虎が立藩、20万石を誇った。その後紆余曲折があって松平家が続き明治を迎えている。天守閣は復元されたものだが、5層で姿がよく規模はともかくとにかく美しい。
 また、現存する内堀は海水を引いたもので、これは高松城などと同様。のぞいてみたら水が透き通ってる。底が見えるから深さはさほどもないようだ。
 堀はかつては3重になっていたようで、中堀が直接港としても活用されていたというし、外堀が桟橋付近まで広がっていたというから相当に大きなものだったのであろう。、
 天守閣に登ると、今治市街が一望に見えたことよりも、瀬戸内海がどこまでも広く見えた。こうしてみると、とにかく瀬戸内海というのは島が多いということに気づかされる。吊り橋が島に渡されているのが遠望できた。


写真1 今治城。天守閣と左が山里櫓。


写真2 天守閣から見た今治市街と瀬戸内海の島々。左奥に来島海峡大橋が望める。


写真3 地場産業振興センターの今治タオルコーナー。

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