2016/01/29

ピカソに溶接を教えた男

 世田谷美術館で開催されているフリオ・ゴンサレス展。
 フリオ・ゴンサレス(1876-1942)は、スペインの彫刻家。これまでその存在を知ることはなかったのだが、溶接を用いた彫刻を手がけたとあって興味を覚えた。実際、ゴンサレスの本格的な展覧会は日本ではこれが初めてとのこと。
 会場には、初期から晩年に至る作品が展示されていたが、なるほど、鉄やブロンズ、真鍮などと金属で造形した作品が多い。
 1930年代になって作品の造形が豊かになったように見受けられたが、これは溶接を取り入れたからかもしれない。
 鉄にしろブロンズにしろ鋳造の板や棒を切ったり曲げたりし、その上で溶接するという手法が多いようだった。なお、切断も溶接もガスである。
 解説によると、これは空間のドローイングと名付けられているらしいが、独特の量感が感じられた。
 また、作品には抽象的なものが多い。ピカソなどと交友があったというからその影響も受けたのかもしれない。
そのピカソにガス溶接の手法を教えたと解説してあった。私はピカソの金属彫刻も好きだが、総じてピカソ作品よりもゴンサレス作品の方が抽象性は強いように思われた。


写真1 展覧会の開催案内パンフレット。背景の彫刻作品は代表作といわれる「ダフネ」。


写真2 会場の世田谷美術館。

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