2016/01/26

木次線は不通

 中国地方鉄道旅2日目20日。1日目は山陽本線を下って下関に至った。
 2日目は日本海側に回り込み山陰本線を上って長門市、益田、江津、出雲市を経て、最終的には宍道から木次線で三次を目指す予定。ただし、前日までの豪雪、強風の影響で鉄道は乱れている様子、果たしてどうなるか。また、最悪の場合山陰から三次へは江津から三江線というルートもあるがこれもどうなっているか。
 早朝の下関駅。寒波は残っていて非常に寒いが風は弱い。まずは駅員に運転状況を確認したところ、山陰本線は平常に戻った、ただ、木次線も三江線も昨日は不通区間があって、本日についてはまだわからないという。益田まで行って今一度確認して欲しいとのこと。
 ところで、この駅員が面白い。山陽から山陰そして再び山陽へとぐるっと中国地方を回る私の切符を見て、列車さえ動いてくれればこの季節の鉄道の旅はいいですよね、とくに木次線はいいですよねという話。何やら鉄道ファンのごとき発言でまったく同感、そのためにはるばる出かけてきた次第。
 何はともあれ、下関駅9番線ホーム。5時39分発山陰本線益田行き。同じホーム8番線には5時36分発の山陽本線岩国行きが入線している。ちょうど1年前の昨年2月にはこの山陽本線で厚狭経由長門市に行ったことがあった。
 下関を出た時点ではあたりは真っ暗。7時を過ぎて白々としてきて阿川‐長門粟野間あたりで夜が明けてきた。
 長門市7時43分着。高校生の大半が下車した。2両で来た列車の1両が切り離された。1年ぶりだが、昨年は美祢線経由だった。それだと長門市到着は7時32分で、乗り換えなしで来た山陰本線よりも先着だったのだ。
 夜が明けてわかったが、空は曇り吹雪が舞っている。この先を思うとはなはだまずい。しかし、いかにも冬の山陰本線らしい風情だ。激浪が岩に砕け散っている。
 長門市7時51分発。萩を経て益田10時04分着。早速、駅で運転状況を確認したところ、三江線も木次線もやはり運休区間があって三次までは行けないとのこと。
 行き詰まってしまったが、今さら戻るわけにも行かず、とりあえず出雲市まで進むことにした。
 益田10時31分発特急スーパーおき2号に乗車。山陰本線は地味な路線だが、大半を海沿いに走るこの区間は絶景の連続である。しかも波浪が派手に砕け散っているからなおさらだ。下関の駅員の言う通り、鉄道が動いてさえくれればこの季節の鉄道旅も魅力いっぱいだ。
 出雲市12時40分着。ここでこの先をどうするか最終判断。あくまでも鉄道で三次を目指すなら山陰本線をこのまま米子まで進み伯備線で新見に出て、芸備線を使うルートがあるが、これではこの日のうちに三次にはたどり着けない。
 ここで、下関の駅員が漏らしていた出雲市から広島に向かう高速バスがあり、それが三次を通るはずとの情報を思い出した。
 それで、出雲市駅前で調べたところ、なるほど広島行きのバスが三次を通ることがわかった。しかも、バスは朝から運休もせずほぼ平常に運転されているとのこと。
 一畑バス広島行きに乗車。13時30分発。山陰から山陽へと中国山地を東から西へ斜めに縦断する路線である。
 沿道は非常に雪深い。積雪はゆうに1メートルを超えている。自動車専用道なのに路面も雪で覆われていて、時折徐行しながらの進み。中国山地は想像以上に大きい。深い山並みがどこまでも続く。
 そうこうして三次インターという停留所に15時15分の到着。定刻は15時05分着だったからこれはわずか10分の遅れということではないか。
実は、鉄道で向かうと出雲市を13時10分に出て木次線、芸備線を経て三次到着は18時33分となる。つまり、5時間以上もかかるわけで、これがバスなら約2時間というわけで、鉄道ファンながらこれはバスの威力である。
 もっとも私は鉄道が好きで鉄道に乗っているわけで、通勤でもなし、これは趣味の世界の話、多少の所要時間など気にかからないのである。
 しかし、木次線に乗れなかったことははなはだ残念。三次に行くことが目的ではなし、このたびの旅は木次線に乗ることを楽しみに組み立てたようなものだった。しかも、木次線には1年前にも乗っていたのにである。
 そこまでする木次線は山陰本線の宍道と芸備線の備後落合を結ぶ全線81.9キロのローカル線。なかなか不便な路線で、起点から終点までたどり着ける列車は日に2本しかない。しかし、この間に出雲坂根と三井野原の間に三段スイッチバックがあって鉄道好きとしては堪えられない路線。
 この路線には過去2回乗ったことがあり、1年前ににも乗っていたばかりなのだが、その折りには備後落合から向かう列車だった。これだと三段スイッチバックは下りになってしまって今一つ妙味に欠けた。それで、今回は宍道側からの登りルートをとったのだったが大雪に阻まれたのだった。


写真1 下関駅9番線で発車を待つ山陰本線列車(右)。左8番線は山陽本線。


写真2 吹雪が舞い激浪が砕け散る山陰本線車窓。


写真3 雪深い中国山中。出雲市から三次に向かうバス車中から。

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