2016/01/25

小野田線に乗った!

 先週は中国地方をひたすら鉄道で旅行した。
 ただ、期間中、折からの大雪と強風という悪天候に遭遇、鉄道の不通区間が多くて計画通りには運ばないことが少なくなかった。
 しかし、旅はそもそも日常からの脱出。そう考えれば、計画通りに進まないことも、それも天候のせいであってみればなおさら、非日常が得がたい思い出となる。
 1日目19日水曜日。この日は岡山から下関へと途中下車を繰り返しながら山陽本線を下った。
 途中、小野田で下車し小野田線に乗った。小野田線は山陽本線の小野田から雀田を経て居能を結ぶ路線。居能で宇部線に接続している。また、雀田から分岐して長門本山に至る長門本山支線がある。支線を含め全線15.3キロの短い路線である。
 小野田17時42分発宇部新川行き。1両ワンマンディーゼル。乗客の大半は下校途中の高校生。風が強く雪が舞っていてまことに寒く辺りは暗くなり始めている。
 これはまずい。緯度差があるしこの辺りはもう少し6時くらいまでは明るいかと思っていたが当てがはずれた。私は鉄道には、とくにそれが初めての路線であってみれば、極力日のあるうちに乗ることにしている。それが自分なりのルールで、これは尊敬する鉄道紀行の泰斗宮脇俊三さんにならったもの。
 残念だがこれも致し方がない。ただ、この路線は初めてではなし2度目だからまずは良しとしようと強引に自分を納得させて進んだ。
 小野田を出ると列車は南下して海沿いに進む。このあたりは工業地帯で化学工業が盛んで、とくにセメント関連企業が多く立地している。
 雀田17時56分着。ここで長門本山行きに乗り換える。この駅は、ホームの配置がY字形になっていて、小野田から居能に行く線路に、長門本山に行く線路がとってつけたようにくっついている。
 雀田に着くと、反対方向に向けて長門本山行きの列車がすでに発車を待っていた。1両ワンマンディーゼル。この駅で降り立ったのは自分も含め3人。乗り継いだのは2人だった。18時12分の発車。
 この雀田-長門本山間はまことに不便な区間で、雀田から長門本山行きは7時02分、7時28分の次は18時12分の1日3本のみ。日中は1本もない。まるで秘境線のような扱いでよくも廃線にならないものだとすら思われる。
 この列車に自分のほかに1名乗っていて、女子高生なのだがこのことにとても驚いた。聞けば、宇部に通学して毎日乗っているのだという。鉄道のほかにバスが運行されているのか問いただしたところそれもないという。下校が早まった場合などはどうするのだろう。
 長門本山で降りた女子生徒は自転車に乗って暗闇に中に消えた。駅前にはかすかに明かりの漏れている家はあるのだが、それも定かではない程度。
 この駅に降り立つのは2度目だが、20年ほど前になるか、その時も夕方だったから同じ列車だったのであろう。ただ、夏だったせいかまだ薄明るさはあったように記憶している。
 18時37分発で折り返した。もとより乗客は自分以外にはいなかった。
 鉄道の全線乗りつぶしを実行しようとすると、この長門本山支線はネックとなる。かつても経験したし今回もそうだったが宇部線との抱き合わせも考慮するとはなはだ難関なのである。



写真1 雀田駅。右から接近してきたのが宇部新川行き。左に停車中が長門本山から着いた列車。


写真2 暗闇の長門本山駅。工場地帯のまっただ中にあるのだがまるで秘境駅の様子だ。


写真3 居能駅。宇部線との接続駅である。

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