2015/12/17

豊潤稲荷神社

 神田須田町一丁目所在。同じ町内の出世稲荷からは靖国通りを渡ったところにあり、神田青果市場発祥之地碑のある角を入って庄之助最中の角を右に曲がってすぐ。
 全国に3万ともいわれる稲荷神社。それほど庶民の信仰を集めたのだろうが、神田はそれこそお稲荷さんが多くて、この地区内だけでも30にもなるとか。
 大小様々だが、この豊潤稲荷もごく小さい社だ。この辺り一帯にあった青物市場の連中が勧請したものらしい。なお、稲荷神社の総本社は京都の伏見稲荷大社である。
 年月を経るごとにだいぶ肩身を狭くしたらしく、周辺のマンションやビルに押しつぶされそうに建っている。間口2.7メートル、奥行き3.6メートル程度か。
 鳥居だけは石造の立派なものだが、社そのものはまるでプレハブ風である。近年新しくされたもののようだ。なお、不思議だったのは、賽銭箱が見当たらなかったこと。お参りしようとしたのだが、何か片付かない気持ちがした。
 調べてみたら、何でも賽銭泥棒が横行し、それで、近所の家で参拝券を販売しそれを賽銭箱に入れてもらう「参拝チケット制」を採り入れたこともあったらしい。現在では賽銭箱そのものも撤去されているから、よほど泥棒のしわざがひどかったのだろう。
 角にある和菓子屋庄之助最中の女将にそのように話したら「申し訳ございません」と恐縮していた。


写真1 豊潤稲荷神社正面


写真2 側面から見た社。いかにも小さい。

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