2015/07/29

神田川紀行:小石川橋、船河原橋

 後楽橋から上流すぐ次が小石川橋。両橋の間はわずかに100メートル余。最寄り駅は水道橋。
 ただ、この橋は橋自体の大きさとは別に神田川の流れとしては特徴的な位置づけを持っていて、この橋のすぐ手前で神田川から日本橋川が(下流から見て)左に分岐している。つまり、川がT字になっているのだが、日本橋川に架かるのは三崎橋である。
 また、この橋のすぐ先で、この一つ上流の船河原橋あたりから神田川本流と並行して暗渠でバイパスとなっていた分水路の流れが顔を出しているのが見て取れる。
小石川橋は左岸が外堀通りで、右岸がJR中央線である。現在は地名にもないがこのあたりに小石川という川があってこの橋の名前となったものらしい。
 すぐ近くに小石川後楽園がある。これが小石川あるいは後楽園の由来であろう。水戸徳川家の上屋敷だったところで、庭園としては二代藩主光圀の代に完成したものだという。現在も広大で回遊式築山泉水庭園の美しい風情が伝えられていて、国の特別史跡・特別名勝に指定されている。なお、このように二重指定を受けているところは浜離宮や金閣寺などごく限られているらしい。
 さて、小石川橋からさらに遡ると500メートルほどで船河原橋となる。ここはなかなか複雑で、神田川はここでほぼ直角に右折する。直進しているように見えるが分岐して緩やかに左にカーブしていくのが外堀である。なお、橋柱を見ると、ここで神田川に架かる目白通りの橋も外堀に架かる外堀通りの橋も両方ともに橋梁名は船河原橋となっていた。ただし、目白通りには船河原橋と並んで飯田橋が架かっている。ちょっとわかりづらいが子細に見るとそうなっていた。
 ここはいわゆる飯田橋駅前の交差点で、外堀通りと目白通りが交差している。大きな交差点で、歩道橋が複雑に張り巡らされている。
 つまり、外堀を兼ねていた神田川はここで外堀からはずれていくわけで、外堀は皇居に沿って左回りにそのまま緩やかなカーブを描きながら続いていく。
 同時に、万世橋あたりから神田川と並行していたJR中央線も外堀と一緒に進むためここで神田川から離れていく。
 なお、当地はこの交差点を境に外堀の内側はそのまま千代田区だが、反対側は文京区から新宿区へと変わる。
 また、飯田橋駅は鉄道駅としても複雑で、JR中央線のほか、地下鉄も東西線、有楽町線、南北線、都営大江戸線がクロスしている。


写真1 右が小石川橋。左正面が日本橋川に架かる三崎橋で、奥が中央線、右上部が高速5号池袋線。


写真2 目白通りに架かる船河原橋。飯田橋駅前で、この下で神田川と外堀が分岐している。


写真3 右が神田川に架かる外堀通りの船河原橋。左に口の開いているのが神田川のバイパスの暗渠。小石川橋付近で再び合流する。

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