2015/07/22

N響「夏」2015

 NHK交響楽団恒例のコンサート。17日、NHKホールで行われた。
 定期演奏会などとは違って例年ポピュラーな演目が選ばれるから親しみやすく、今回はブラームスの作品が二つ。指揮マイケル・フランシス。
 ブラームス交響曲第1番ハ短調作品68。とても著名な曲で、格別のクラシックファンでもない私ですら生の演奏を聴くのはこれが3度目。
 曲想がわかりやすくて楽しみやすい。歯切れのよい演奏が続く第1楽章、歓喜が爆発したような第4楽章に評判がいいようだが、私は第2楽章がもっとも好きだ。草原の風景が広がるようで、薫風に草がなびくようでとても気持ちがいい。草いきれまでも感じられるようだ。
 第3楽章と第4楽章は続けて演奏されていて、力強い主題がリフレインされながら進みクライマックスとなる。
 全般にベートーベンの影響の色濃いことが感じられる。ずぶの素人の私ですらそう思うくらいだからきっとそうなのであろう。
 実際、このブラームスの第1番は、ベートーベンの第10番と評されることもあるそうだから、私の感想もあながち的外れでもないのかもしれない。
 演奏会には家内と連れ立っていったのだが、その家内にそのような感想を語ったら苦笑いして何も答えなかった。うっかり話したことがすべてブログに書かれてはたまらないという警戒心が過去の経験から働いたもののようだ。
 なお、このシンフォニーの前に1曲目として演奏されたのが同じブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調作品102。ヴァイオリン樫本大進、チェロクラウディオ・ボルケス。
 両人とも気鋭の演奏家のようで、力のこもった熱演だった。コンチェルトにしては長い曲で、重厚な曲想はまるでシンフォニーを思わせた。
 ところで、私たちの席は前から3列目。しかも中央寄りという絶好の位置。演奏者の表情までもが詳しく見えた。指揮者フランシスのパフォーマンスもよくわかる。まだ若いからなおさらそうだろうがとにかくダイナミックで熱演だ。ただし、N響の演奏家たちの顔立ちはきまじめなサラリーマンのようで、アーティストのようには思えなかった。余計な感想だしあまり意味のないことだが、率直にはそういうこと。


写真1 演奏開始直前の様子。

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