2015/07/07

全線復旧の石巻線で女川へ

 仙石東北ラインと仙石線を乗り継いで石巻へ。そして石巻からはさらに足を伸ばして石巻線で女川を訪れた。
 7月1日、石巻駅3番線12時23分発女川行き。2両のディーゼル列車。
 牡鹿半島の付け根を横断する路線で、大半が内陸部を走る。これが幸いして浦宿までは津波被害を免れた。浦宿から先、女川までの一駅間が不通となった。
 2013年6月7日震災後の女川を訪れた際は、浦宿から女川までは代行バスが運行されていた。浦宿を出たバスが女川に向けて丘を下りはじめて息をのんだ。女川の街は壊滅していたのである。復興工事が緒についたばかりで、重機が嵩上げ工事を行っていた。線路から駅舎まですべてが飲み込まれ、もはや駅がどこにあったのかさえ判然としないようだった。昔、初めて女川の駅に降り立った際には、駅前では市が立っていて活気が感じられたものだった。その時、屋台でシャコをどんぶり一杯分も買って帰ったことを思い出す。
 浦宿からが復旧区間。今年3月21日に運転を再開した。これによって石巻線全線がつながった。浦宿を出た列車が女川に近づいたが、かつてのような急な下り坂がもうなかった。嵩上げされてならされたのである。
 女川着12時51分。女川駅は片側1線のホームに、真新しい駅舎が迎えてくれた。ウミネコが翼を広げたイメージだという大きな屋根の立派な駅舎だった。坂茂の設計。3階建てで、温泉まで入居していた。
 駅前は開発中のようで、観光案内所によると、駅舎は旧駅舎より200メートル山側に移動したとのこと。つまり、石巻線は0.2キロ営業距離が短くなったことになる。なお、駅付近は7メートルばかり嵩上げされたということだった。
 また、駅から海岸まで直線で道が伸びていて、両側には商店街などが立地するということで、大変開けた街区になりそうだった。
くだんの観光案内所の女性職員は、復興はどうかとの問いに「大変順調です。ご協力ありがとうございます」と大きな声で答えてくれていて、鉄道の復旧が復興を牽引しているようで大変心強かった。
 ところで、石巻線とは東北本線の小牛田駅と女川駅を結ぶ路線で、全長44.5キロ(3月21日からの距離)。1912年小牛田-石巻間が開業しており、1928年に仙台-石巻間が全通した仙石線より古い。そういうことで、石巻線という路線名が今日に続くこととなったものであろう。
 なお、仙石線が不通となっていた期間には、仙台から小牛田を経由して石巻に向かう直通列車が運行されていたが、5月30日の仙石線全面復旧に伴い廃止された。



写真1 復旧し立派な駅舎となった女川駅。


写真2 女川駅ホームに降り立つ乗客たち。


写真3 壊滅した女川駅前。2013年6月7日撮影。

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