2015/05/07

ヴェルス(Wels)

 4日からオーストリアのヴェルス(Wels)という町に国際会議があって来ている。
 ヴェルスは、首都ウィーンの西方約180キロくらいのところ。ウィーン自体はオーストリアの西の端に位置しているから、ヴェルスはオーストリアの中央にやや近い。
 4日の夕方当地に入って、昨日5日(日本とは時差とこのブログの締め切りの関係上こういうことになる)に市内を散策してみたが、なかなか魅力的な町。当地は3年ぶりだが、前回はまったくぶらつく時間がなくて、今回が初めてみたいなもの。
 それでわかったこと。まず、とても美しい町だということ。2千年の歴史があるということだが、実際、世界遺産級の街並みである。ヨーロッパの都市で古都は少なくないが、ここもなぜ世界遺産に登録しないのか不思議になるほどの魅力。
 町は小さい。人口6500人といわれればそれも肯ける。昨日は約2時間ぶらぶらしたが、これで旧市街はほぼ歩きつくしたのではないか。その程度のサイズ。
 宿泊しているホテルがヴェルス中央駅の真ん前だが、地図を片手にここから歩き始めてまずは旧市街に向かった。
 街を歩いている人は少ない。早朝のせいばかりでもないように思われる。車の通りも少ないし。
 するとほどなくして小川に当たった。もっとも、川幅は小川程度だが、流れは速く水深もありそうだ。
 この川沿いがすばらしい景観で、散策好きにとっては歩を緩めたくなる魅力があった。 
 角に城館があった。城というよりは屋敷という感じ。マクシミリアン皇帝などはたびたび滞在したらしい。
 さらに進むと、途切れ途切れながら城壁が遺構となっている箇所があった。高さは4メートルほどか。こうしてみると、川はあるいは堀の役目をしていたのかもしれない。
 500メートルほど進むと城壁は終わったようで、角に塔があった。タナーズタワーと呼ばれ、13世紀に建築されたもので、塔は市街を取り囲むように4箇所に設けられていたが、現存するものはここだけだと解説してあった。高さはビルの5階ほどか。ヴェルスのランドマークとなっていると謳ってあった。
 タワーというよりも城門といった方がふさわしいようで、現在も車がしきりに抜けている。
 この門から入った通りが、ヴェルスの最大の繁華街となっていた。4階建ての建物が両側をびっしり軒を並べていて、なかなか美しい通りだ。
 カフェなども多く、ウィンドウショッピングなぞしながらそぞろ歩くのが楽しくなるような通りだった。
 通りの終わりにヴェルス・パリッシュ教会の建物があって、説明板によれば、888年に建てられたという記録が公式文書にあるらしい。三つの廊からなっていて、ゴシックやロマネスクの様式がうかがえるという。
 こうして丁寧に見て回り、途中、カフェで休んだりしながらしたものの、これでちょうど2時間。ヴェルスはとても散策が楽しくなるような町だった。

 


写真1 美しい川沿いの通り。散策が楽しくなる。


写真2 タナーズタワー。ヴェルスのランドマークだという。


写真3 通りからウエルズ・パリッシュ教会を望む。

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