2015/04/30

博多南線

 博多南線とは、山陽新幹線の博多駅から車両基地までの回送線を旅客線として利用している路線。
 大変珍しい路線だが、新幹線がそのまま乗り入れているのだから当然のことだが、車両も線路や設備もすべて新幹線用のもの。JR西日本の管轄で、同社では在来線扱いしているが乗車には必ず特急券が必要となる。ちなみに、運転士は新幹線の免許が必要なそうである。
 この路線に先日の小倉出張で乗る機会があって、博多駅で博多南までの乗車券を自動券売機で購入しようとして、在来線の路線図で探したのだがどこにも載っていない。料金がわからないと切符の買いようがないので駅員に尋ねたら、新幹線用の券売機で購入しろという。確かにこちらには博多南までのボタンがあって300円とあった。乗車券が200円+特急券が100円の合計300円で、料金を投入したら切符は2枚同時に出てきた。
 なるほど、改札口は新幹線そのものである。16番線。8両編成。700系車両で、JR西のレイルスターだからシートは2列+2列で、ゆったりしている。全席自由席(ちなみに指定席の設定はない)。
 12時15分定刻の発車。博多を出てしばらくは九州新幹線の線路を走っている。ほどなくして九州新幹線の高架からはずれて博多南12時24分の到着。所要9分。全線8.5キロ。
 ホームは片側1線。平日なのに結構な数の乗客が降り立った。そもそもは地元住民の要望で設けられた路線なのだが、利用者はそれなりにあるようだ。朝夕はともかく、日中は1時間に1本程度の運行本数。
 この駅に降り立ったのは10数年ぶり2度目だが、初めてきたときは車両基地があるだけで、周囲には町らしいものもなかったように記憶しているが、このたびは様変わりしていてすっかり住宅地ができていた。
 12時41分発ですぐに折り返したが、博多駅到着は12時50分。14番線。車内アナウンスによると、この列車はそのまま12時58分発新大阪行きこだま744号となるとのことだった。
 なお、新幹線車両や設備を利用して在来線として旅客運用している路線は、この博多南線のほかに上越新幹線越後湯沢駅から分岐しているガーラ湯沢までの区間がある。
 また、回送線を旅客線として運用している例としては東京メトロ千代田線の綾瀬‐北綾瀬間しかないし、さらに、特急しか走らない(停まらない)路線としてはほかにJR北海道の石勝線で新夕張-トマム間しかなく、この博多南線は実に希有な路線なのである。


写真1 博多駅新幹線ホーム16番線で発車を待つ博多南行き列車。


写真2 博多南駅入口。


写真3 博多南駅ホーム。左奥は車両基地になっていて、多数の新幹線列車が列をなしている。

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