2015/03/31

国産顕微鏡100年展

 上野の国立科学博物館で開催されている。国立科学博物館と日本顕微鏡工業会の主催。
 わが国における顕微鏡の歴史が概観できて面白かった。
 江戸時代にはすでに顕微鏡は使われていたらしいが、わが国で本格的に顕微鏡が使われはじめたのは明治になってからで、イギリスやドイツからの輸入品に頼っていた。
 次第に国産化へのニーズが高まったが、その国産化の嚆矢となったのが「エム・カテラ4」(1914年、エム・カテラ光学機械製作所)で、量産化もされたものらしい。この顕微鏡が会場入口に展示されていた。
 会場ではまた、各年代、用途ごと、方式別などととずらり顕微鏡が展示されていたし、レーザ走査型顕微鏡といった最新の顕微鏡へとつながっていた。
 こうした顕微鏡の開発は、主要には生物・医学分野向けのものが牽引していて、それによって分子細胞遺伝学や分子病理学の発展を後押していると解説していた。
 この展示会では強調されていなかったが、金属・溶接分野でも、電子顕微鏡の発達によってその組織の観察ができるようなったし、このことが新しい材料、新しい溶接方法の開発となったわけで、顕微鏡の発達が医学や工業問わず様々な分野で革新的な研究開発を促進しているといえるようだった。
 なお、会場には「顕微鏡をのぞいてみよう」というコーナーがあって、2台の顕微鏡が体験できるようになっていた。このうち1台には大隅石、もう1台には放散虫の骨格が試料として観察できるようになっていたが、この顕微鏡でのぞいた像を手持ちのコンパクトカメラで接写撮影したら、意外にもきれいが写真が得られた。

 


写真1 国産顕微鏡100年展会場の様子


写真2 国産化の嚆矢「エム・カテラ4」(写真左=1914年、エム・カテラ光学機械製作所)


写真3 顕微鏡でのぞいた放散虫の骨格。体験コーナーの顕微鏡像を手持ちのコンパクトカメラで接写撮影したもの。

お勧めの書籍