2015/01/28

映画『アゲイン 28年目の甲子園』

 川越学院野球部OB坂町晴彦(中井貴一)のところに、マスターズ甲子園実行委員会事務局の神戸大学学生戸沢美枝(波瑠)が訪ねてくる。マスターズ甲子園に出場してみないかというのだ。
 実は、戸沢の父親も川越学院野球部OBだったのだが、阪神淡路大震災で亡くなった父の遺品を整理していて、書いたものの出されないままになっていた大量の年賀状を見つける。それは、かつての野球部の仲間たちに対し27年間も毎年書きながらも出されじまいになっていたもの。年賀状には1枚ずつ毛筆で丁寧に「一球入魂」としたたまれていた。
 戸沢は年賀状の宛名を頼りにOBたちを訪ね歩く。かつてキャプテンだった坂町は話を聞いても言下に断る。ピッチャーだった高橋直之(柳葉敏郎)などは参加を断るばかりか、戸沢がかつてのチームメイトの娘と知って激怒する。
 父が年賀状をついに出さずじまいのままに死んでいったのはなぜか。坂町たち川越学院のOBたちはなぜあそこまで頑なにマスターズ甲子園出場を拒むのか。そこには28年前の痛恨の不祥事が隠されていたのだった。
 マスターズ甲子園とは、神戸大学が主唱し運営を行っているもので、かつてのOBたちにもう一度甲子園目指して挑戦してみないかというプロジェクト。
 実際にも、2004年から実施されていて、最近では34都道府県から489校も出場していて、延べ参加者数は約2万人にも及ぶという。
 とにかく泣かされた。挿入されるエピソードが胸を打つ。28年を経てかつての仲間たちにはそれぞれの人生があり葛藤もある。しかし、そこには野球の持つドラマがあり絆がある。
 あこがれの甲子園のグランドに立ちたいという夢。この映画は野球以外ではこうも感動を与えなかったのではないかと思われたし、これは究極の青春映画だ。
(監督・脚本大森寿美男、原作は重松清の同名小説、配給東映)

 


(映画公式サイトから引用=フロント画面)

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