2013/12/20

秋葉原立ち姿10態

 秋葉原をぶらぶらしていると、様々な立ち姿を目撃することができる。もっとも、これは秋葉原に限ったことではないのだが、秋葉原は猥雑な街だけに風景に馴染んでいるようだ。
 立ち飲み。退勤後気軽に立ち寄れて軽く一杯というのにはこれが一番。午後5時にはもう満員の盛況ぶりだからやはり根強い人気がある。ここで勢いをつけて次へと繰り出すということもあるが、見ていると結構粘っている人も少なくないようだ。秋葉原は立ち飲みの店がそこここにあって、中には百飲といって酒もつまみも100円均一という店まである。
 たばこは立ち飲みとは言わないのだろうが、秋葉原ほどこのたばこを立って吸っている姿の多いところもない。なぜなら、秋葉原は路上喫煙禁止で、違反すると罰金を取られるほどだから、たばこを吸う人たちは公園の一角とか指定の場所に集まっている姿が目につくこととなる。当社の隣の小公園もそういう場所の一つで、神田川を眺めながら大勢の人たちがたばこの立ち飲みをしている。
 立ち食いそば。これも立ち姿の代表例の一つだろう。秋葉原はこの立ち食いそばの店も多くて、過当競争ではないかと思われるほどだが、どの店も混んでいるようだから常連も多いに違いない。やはり値段が天ぷらそば400円前後などと手頃なことと手軽だから忙しいサラリーマンなどには受けるのだろう。
 立ち食い寿司。江戸時代からはやってきたというにぎり寿司。そもそもは路上で立って食べるためには、指でつまんで食べやすいように握ったものだということである。それが店で座って食べるに際しても握ったものが供されるようになったもののようだが、この頃よく見かけるようになったのが立ち食いの寿司屋。
 寿司屋古来のこの立ち食いは値段の割にはネタが新鮮でいいという評判があってはやっている。また、目の前で好みのものを握ってくれるという本格さも受けている要因だろう。秋葉原駅昭和通り口直ぐそばの立ち食い寿司の店では、大概のネタは1貫75円、2貫一皿150円が基本料金。他にランチセットなどというものもあるし、寿司屋に入って値段でまごつかないということも好まれるゆえんかもしれない。
 他に立ち姿といえば、本屋での立ち読みから立ち話、立ち見、立ち売りなどとあり、立ち聞きは盗み聞きしているようで具合が悪いし、立ってばかりいると立ちくらみがしてくるし、歳とともに立ち直るのも時間がかかるようになる。
 それと、今気がついたが、これらの立ち姿に女性は全般に少ないようである。
 もっとも、菱川師宣の「見返り美人」に見られるように、美人画に立ち姿の艶やかさはつきものだし、立ち居振る舞いこそが女性らしさの際立つところでもあるのだろう。


写真1 立ち飲み専門の居酒屋


写真2 立ち食いそば


写真3 立ち食い寿司

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