2013/11/22

ロボットアーク溶接コンテスト

 昨日21日、シカゴから帰ってきた。シカゴ滞在は実質月曜火曜の中2日。それもホテルと展示会場であるマコーミックプレイスとの往復ばかりだったから、夕食で外に出たほかは一切街に出ることはなかった。こういうことも珍しい。折角のシカゴだったのだが、スケジュールの都合でこれも仕方がない。
 ところで、このたびのファブテックは盛況だった。出展社が多かったし、来場者も多かった。見るべき顔ぶれも新製品も少なくなかった。
 そういう中で面白い試みはAWS(アメリカ溶接協会)が主催したロボットアーク溶接コンテスト。
 今年が第1回の開催だったのだが、これは要するにロボットアーク溶接オペレータたちのロボット操作技量競技会。ベースとなっているのは、AWSが実施しているCRAWと呼ばれるロボットアーク溶接認証。オペレータたちの技量認定試験のことだが、その実力を競おうというもの。
 協賛したロボットメーカーはウォルフとミラー(ロボットはパナソニック製)の2社。参加者は希望するそれぞれのセルの中で競技することになる。
 参加したのは公募に応じた者たちで、定員は30人。CRAWの資格を持つものが多かったようだが、必ずしも有資格者である必要はないとのこと。月曜火曜の2日間にわたって競技は繰り広げられた。
 競技は、課題の設計図に基づいてプログラミングをし、ティーチングを行い、実際に溶接を行う。競技制限時間は20分。これらの課題は基本的にはCRAWの資格認証試験に基づいている。
 課題となっているワークは、平板のT型すみ肉溶接継ぎ手と、円柱の回し溶接継ぎ手。溶接箇所が規定されており、最終的には溶接ビード外観の優劣がポイントなる。
 競技の模様を見ていたが、参加者は必死の面持ちで競技に取り組んでいて、しきりにコントローラーを操作していた。とくに、溶接長は厳密に規定されており、その範囲にティーチングするのがポイントのようだったし、当然、課題の中には溶接条件の設定も含まれる。
 制限時間の20分の中に競技を終了できないものも少なくなかったようで、課題は容易ではなかったようだ。
 このコンペの会場では、隣接してマニュアルアーク溶接のコンペも従来通り実施されていて、課題はマニュアルアーク溶接の方が断然複雑で難しいのだが、人手によるマニュアルな溶接とロボットによる溶接とが同時に競っているようで、新しい時代のアーク溶接の状況を示しているようで面白かった。


写真1 ウォルフのセルの中での競技の模様


写真2 ミラーのセルの中での競技の模様


写真3 完成した競技課題ワークの例

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