2013/11/20

ファブテック2013


 17日、ボストンからシカゴに移動した。シカゴまでは航空機で約2時間30分。東部標準時のボストンと中部標準時のシカゴとは時差が1時間ある。また、日本とシカゴとは時差が15時間に拡大した。昼夜がひっくり返っているようなもので、そういうわけで、このAKIBAノートもリアルタイムな更新を心掛けているものの、取材の時間のこともあるし、日本時間に合わせてアップしようにもなかなかタイムリーなものとはなりにくくてじれったさがつきまとう。
 さて、11月18日午前9時(日本時間11月19日午前零時)、マコーミックプレイスでファブテック2013が開幕した。
 溶接から工作機械にいたる北米最大の展示会で、このうち溶接は規模的には約半分。
 会場に入って驚いたことはまずは大変な盛況ぶり。開場とともに大勢の人々が詰めかけていてとてもにぎやか。
 出展規模も拡大されたようで、溶接会場に限ってみると出展社数は2年前の前回シカゴ開催時と比べ約200社42%もの驚異的な増加で実に651社にも達した。このため、これまで使用してきたホールだけでは入りきれなくなり、新たに隣接するホーまで伸張したほど。
 これはアメリカ経済の好調ぶりを反映したもので、そのまま展示会の活況となっていた。もともと巨大市場だったところに、先進国市場ではほとんど一人勝ちのような状況が加わったアメリカ市場めがけて参入するものや強化を図るものが続出した結果となった。
 このファブテックにはここ10数年来毎年参加しているのだが、それでわかったことは、グローバルな大企業グループの元に、中小メーカーが吸収されて生き残りをかけた再編が進んでいること。溶接業界でかつての名門企業といえども、資金力、販売力に劣るところが次々とグループの波にのみこまれている。 また、新規参入が一気に増加したこと。例えばフランスのロボットメーカーが出品していたが、9月にドイツで開催されたエッセンフェアでも見かけなかったような会社だった。それだけアメリカ市場の魅力が大きいということでもあるのだろう。
 そういう中で厳しい局面にあるのは日本メーカー。国内の市場が縮んだままだし、アジア市場だけを頼みの綱としていては安定性に欠けるとはいうものの、アメリカ市場の闘いは激しくて十分な戦略が重要となる。
 とくに、競争の激しさを見せていたのは溶接ロボットの分野。ここはこれまで日本メーカーが世界をリードしてきたのだがとても安穏とはしていられないのが現実で、新しい技術開発にしのぎを削っている状況だ。
 ただ、それも画期的な新製品はおいそれとは出てこないわけで、いかに改良を重ねて独自性を出していくかが鍵とロボットメーカー見ているように思われた。
 例えば、安川は6軸センサを開発、これによってティーチングが手動で簡便にできる技術となっていた。しかもこのセンサはアメリカ安川の独自開発だということである。
 この安川のロボットについては、会場で私も実際にティーチングをやらせてもらったのだが、私のような素人がそれもいきなりティーチングしても十分なすばらしい溶接ビードを確保できていて感心したのだった。


写真1 盛況の溶接会場全景


写真2 激しい競争となっているロボット分野。


写真3 技術開発が決め手。写真は6軸センサの搭載でティーチングが簡便化された安川のロボット。

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