2013/10/25

秋葉原から名物が消えていく

 秋葉原といえば電気街。大きく変貌しつつあるとはいえ昔も今もその存在には変わりはない。とくに、間口1間あるかないかほどの小さな部品屋が蝟集している様子は象徴的である。
 しかしその象徴的存在にも変化が及んできている。
 秋葉原駅の電気街口を出て中央通り方面に向かうとすぐに小さな部品屋がびっしりと軒を並べているところに出る。
 総武線のガード下とその周辺に固まっているのだが、漫然と見ていると気がつかなくて、大きな屋根の下に集まっているように見受けられるけれども、子細に観察してみると、実は三つの商店街が複合したものであることがわかる。
 電気街口を背にした場合、ガードの真下がラジオセンターで、その右隣の列が電波会館で、左隣の列がラジオストアーである。
 ここに来れば、ねじ1本から端子、電球などとあらゆる電気部品が揃う。そういうことで今でも廃盤になったような部品を探すような人たちも含めて人並みは途切れない。中には、盗聴器を売っている店もあったりして、どういう人が買っていくのか見当もつかないが、ともかくいつでも陳列してあるからニーズはあるのだろう。
 ところが、この三つの商店街のうちのラジオストアーが来月11月末で閉店することになった。
 このラジオストアーができたのは1949年というから、戦後の復興の中から立ち上がったものであろう。
 この一角には狭いところに60間ほどもの店が肩を寄せ合っているのだが、ラジオストアーの部分は最も小さくて、店の数は10店舗。
 ある店で聞いたら、一つの役割が終わったということ、この先どのようになるかはわからないということだった。また、ラジオセンターや電波会館がどうなるかも見当がつかないというような話だった。
 いずれにしても、秋葉原の象徴的存在に変化が来しているわけで、変貌する秋葉原にはとどまるところさえ知らないようだし、あまりの変化に一抹の寂しさがないわけでもない。



写真1 電気街口側から見たラジオストアー入り口(左側の部分)


写真2 中央通り側から見たラジオストアー入り口付近


写真3 間口1間程度の小さな店が軒を並べていて、ごくごく専門的な部品を売っている

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