2013/09/11

陰陽連絡伯備線そして境線

 このたびの岡山出張の帰途は、一気に山陰を目指した。山陰の風景に触れてみたかったのである。
 鉄道で山陽と山陰を結ぶいわゆる陰陽連絡路線には種々あるが、神戸・大阪方面からなら鳥取に抜ける智頭急行経由が有力で、これに対し岡山からなら米子に向かう伯備線経由がメインルート。ほかに、岡山からは津山線・因美線を経由するルートもあるが、現在は陰陽連絡路線としての位置づけらははずれている。
 9月7日土曜日岡山駅。ここは山陽新幹線、山陽本線、宇野線、瀬戸大橋線、赤穂線、吉備線そして伯備線が発着するターミナル。大きな駅ビルが東西両側にあり、東口には地下街もある。駅前からは路面電車も発着している。
 7時05分発伯備線特急やくも1号出雲市行き。2番線からの発車で4両編成の電車。
 備中高梁の手前あたりで高梁川が左窓に寄り添ってきた。流れが速くなかなかの大河である。
 途中しばしば徐行運転となっている区間がある。これは、この週の岡山地方は雨が降り続いていて、とくに4日は集中豪雨となり、伯備線や吉備線、津山線などは軒並み不通となっていたが、その影響が残っていたものであろう。
 備中川面そして方谷でも行き違い列車待ち合わせのため停車した。この区間が単線のためである。
 井倉のあたりからだろうか、橋とトンネルが連続するようになってきた。このため左窓にあったはずの高梁川はその後右に左にと位置を変える。井倉では右窓にきれいに筋の入った岩石状の山肌むき出しの崖が迫ってきた。
 新見8時09分着。姫新線、芸備線の接続駅で沿線では大きな駅である。
 伯備線の沿線は大半が中国山地の山間部である。稲穂が黄色く色づいており稲刈りも近いものと思われる。
 上石見のあたりが分水嶺だったのであろうか。川の流れが変わった。瀬戸内海に注ぐ高梁川から日本海へと流れる日野川へと移ったようだ。
 気がつくと右手後方に大山が見えている。伯耆溝口のあたりから見えていたのかもしれない。残念ながら雲に覆われていて全容は見えないが、それでも雲の合間から大山らしい美しい山容がうかがえた。
 伯耆大山で山陰本線と接続。列車は停車せずそのまま進んで日野川を渡ると米子だった。日野川はさっき上石見から一緒に中国山地を下ってきた川だが、ここでは大河となっていた。9時14分着。2番線。米子に着いたら雨になっていた。
 なお、陰陽連絡としての伯備線の旅はここまでだが、私は足を伸ばしてそのまま境線に乗り継いだ。
 境線は、米子から境港までを結ぶローカル線で、全線17.9キロ。
 米子9時35分の発車。0番線ホーム。1番線ホームの駅舎側、鳥取方に切り込んで設けてある。
 ここはまたマンガ『ゲゲゲの鬼太郎』の作家水木しげるの出身地でもあり、境線ホームは列車からホームに至るまで鬼太郎のキャラクター一色。ホームには妖怪オブジェなどというものまであって親子連れが喜んで記念撮影をしていた。
 列車は弓ヶ浜半島を北上している。細長い半島なのだが、中央部を走っているらしく海岸線は見えなかった。
 各駅には駅名のほか鬼太郎の登場人物からとった愛称名が着けられている。ちなみに、米子駅がねずみ男駅で、境港駅は鬼太郎駅である。
 10時18分終点境港到着。改札口を出ると目の前が海だった。


写真1 降り続いた大雨のため濁流となって流れる高梁川。備中高梁付近で。


写真2 広大な裾野を持つ大山の山容。雲がかかっていて全容は見えないが伯備線のハイライトだ。


写真3 米子駅0番線境線ホームで発車を待つ境港行き列車。ホームや列車などすべて『ゲゲゲの鬼太郎』一色だ。

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