2013/08/08

2013イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

 東京・板橋区立美術館で開催されている。
 この展覧会は、イタリア・ボローニャで毎年開催されているボローニャ・ブックフェアに併設されているイラストレーター展(国際絵本原画展)の入選作品を展示しているもの。
 会場には、色とりどりの絵本原画が展示されていて見て回るのが楽しくなる。百点ほどの絵本原画が展示されているのだろうか、対象年齢に幅があって、幼児向けのものから、とても緻密で大人向けかと思わされるものなど様々。
 作品は5枚1組になっていて、ストーリーの感じられるものが多かった。見ていて一つ気がついたことは、作品は絵本原画というよりも、もはやある種のモダンアート展ではないか、そのようにも思えるすばらしい作品が多かった。もちろん、絵本原画として描かれているから難解なものはないわけだが、見る者に訴えようという力強さは感じるようだった。
 また、この展覧会では、イラストレーター展の入選作のみならず、ブックフェアの入選作品も同時に展示されていてとても興味深かった。中には、イラストレーター展の原画でできた絵本も展示されていて、絵本原画が実際にどのような形で絵本になっているのかがわかって面白かった。
 会場には、母親に付き添われた小さな子どもたちの姿も多く見られ、子どもたちがどのイラストに興味を持っているのか、その様子をうかがっているのも楽しいことだった。
 なお、ボローニャ・ブックフェアとは、世界最大唯一の児童書を専門とする見本市で、イラストレーター展は絵本原画の展覧会として併設されている。
 イラストレーター展は、公募によって世界中から集まった絵本原画が展示されていて、出品作品はコンクールによって入選作が選定されている。世界から千人以上もの応募があり、若いイラストレーターたちの登竜門ともなっているようだ。
 板橋の絵本原画展はこのイラストレーター展が巡回してきたものだが、ボローニャ以外の地に巡回しているのは日本だけのようで、これには板橋の学芸員たちの熱意があったもののようだ。
 また、会場では数多くの講演会や集中講座、子ども向けのイベントなども展開されていて、日本における絵本原画の発展と普及に少なからぬ役割を果たしているようだ。
 なお、ボローニャのブックフェアやイラストレーター展のこと、そして板橋への巡回のいきさつなどについては、市口桂子著『ボローニャ・ブックフェア物語』に詳しい。


写真1 2013イタリア・ボローニャ国際絵本原画展開催中の板橋区立美術館


写真2 パーサンスレン・ポロルマー「わたしはみんなとちがう だからこそ幸せ」(会場で販売されていた絵はがきから引用)

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