2013/06/06

世界の高速鉄道:アセラ・エクスプレス(アメリカ)

 
 アセラ・エクスプレス(Acela・Express)は、アムトラック(Amtrak、全米鉄道旅客公社)が運行する高速鉄道。ボストンからニューヨークを経てワシントンDCまで東海岸主要都市を結んでいる。路線距離734キロ、所要時間約6時間30分。日に約20本運行されており、アムトラックのドル箱路線である。
 なお、アムトラックは1971年に発足した公共企業体で、アセラは2000年に運行開始されている。
 私はこのアセラ号には2012年8月に、ニューヨーク‐ワシントン間を乗車したことがある。
 アセラ号は、ニューヨークではペンシルベニア駅からの発着。この駅はマンハッタンの中心、マジソンスクエアにあって地下駅となっている。ニューヨーク随一の繁華街で、駅も親しみをこめてペン・ステーションあるいはただ単にペンと呼ばれている。3路線が乗り入れている大きな駅で、グランドセントラルほどの風格はないけれども、ニューヨークの玄関口のひとつではあるだろう。
 8月24日、アセラ2107号、7時00分発。欧米の駅ではよくあることだが、発車ホームは発車13分前になってやっと電光掲示板に明示された。7W番線とある。
 チケットはあらかじめ日本からインターネットで購入しておいた。ただし、座席が確保されているだけで、全車両自由席だった。ファーストクラスとビジネスクラスだけの設定で、私はビジネスクラスにした。料金はニューヨーク‐ワシントン往復で運賃込み314ドルだった。
 アムトラック自慢の新型ビジネス特急だが、いわゆる新幹線ではなく、在来線を利用しての運行。ニューヨーク‐ワシントン間360キロを約2時間50分で結んでいる。前後に電気機関車が付いた、いわゆる客車列車で、客車は6両。うちファーストクラスは前後に1両ずつ。ビジネスクラスは2列+2列のシートセッティング。座席は半分ほどが埋まっていた。
 列車は3分遅れて発車した。少しして地下を抜けるとそこはもう郊外だった。走行は滑らかで静かだ。延々と同じ風景が続き、車窓に変化は少ない。だから、車窓に楽しみは薄い。時々、小さな集落を過ぎるが、そのかなりの割合で廃墟となっている。日本と同様で大都市への集中が激しく、地方では過疎が進んでいるのかもしれない。
 フィラデルフィア8時10分着。乗客の3分の1が下車した。さすがに大きな町だ。次に、ボルチモアの手前で湖沼がたくさん見えた。
 9時34分、ワシントンユニオン駅に到着。定刻より3分早い。この駅はワシントンの中央駅だろうがなかなか堂々たる建物で、首都の表玄関らしい風格がある。駅構内もにぎやかで、アメリカの鉄道は日本のような過密ぶりはないということだったが、しかし、過密ではないものの、そこそこの繁盛ぶりのように受け止められた。
 ユニオン駅はワシントンの東に位置し、丘の上にあって国会議事堂にもすぐ近く、いわゆるキャピトルヒルに接している。
 国会議事堂からはワシントン記念塔やリンカーン記念館が一直線に見渡せたし、ワシントンは小さな町で、中心街はホワイトハウスも含めてほぼ徒歩と少しの地下鉄で回れるサイズだった。

     


写真1 ワシントンユニオン駅に到着したアセラ・エクスプレス


写真2 ニューヨークのペンステーション


写真3 ワシントンユニオン駅

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