2013/04/24

九州工業大学百周年中村記念館

 九州工業大学(北九州市)に中村記念館ができた。
 この記念館は、九州工業大学の創立百周年に際し、九州工業大学の前身明治専門学校の卒業生である故・中村孝氏の5億円に上る巨額の寄付によって建築されたもの。
 中村さんは、1917年生まれ、1940年明治専門学校電気工学科卒。三菱重工業を経て電元社製作所に入社、専務取締役などを歴任した。工博。2009年2月19日逝去。
抵抗溶接の専門家で、溶接学会や日本溶接協会の活動に献身的に尽力され、戦後わが国溶接業界の発展に大きく貢献した。
 また、中村さんには私自身も大変お世話になったが、面倒見がよく何を相談してもいい人で、産報出版にとってはまるで顧問のような存在だった。人情味にあふれていたが、曲がったことが嫌いで、筋が通らないと厳しく指摘されたし、エンジニアらしい合理主義者だった。
 中村記念館の開館式は3月16日に行われたのだが、同窓生ら百人を超す列席者が詰めかける盛大なもので、式典では中村さんの次女広田淑子さんがテープカットを行い、「自分が学んだ地に記念館をつくっていただいたこと、故人も喜んでいるに違いない。父は、人を愛し、仕事を愛し、生涯、エンジニアとして歩んできた。記念館を後進の育成に役立てていただければ幸いです」と挨拶を述べていた。
 中村記念館は、鉄骨造2階建て、延べ床面積1,444平方メートル。1階にフォーラムやカフェ、2階に200席の多目的ホールなどが配置されている。
 また、1階には中村さんの業績を顕彰する中村ギャラリーも設けられていて、中村さんが開発した抵抗溶接機(電元社製作所寄贈)や数多くの著作(産報出版など寄贈)などが展示され、溶接技術の開発と普及に尽力された生涯がまとめられている。なお、館内には中村さんの胸像も設置されており、開館式の際に広田さんの手によって除幕された。


写真1 開館した中村記念館


写真2 中村孝氏胸像と次女の広田淑子さん

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