【2018年展望】 溶接材料/18年も堅調な需要見込む

18/01/09

2018年の国内溶接材料需要は、17年に引き続き、上昇基調が続く見通しだ。日本溶接材料工業会がまとめた昨年の溶接材料生産・出荷実績によると、17年1月―10月(暦年ベース)は生産20万9749t(前年同期比5・5%増)、出荷21万470t(同5・8%増)とそれぞれ増加基調で推移する。
 溶接材料の需要比率が最も大きい鉄骨分野は、17年4月―10月(年度ベース)の推定需要量が前年同期比3・1%増の316万4050tで推移した。直近の9―10月期と続けて前年実績を上回り、「工期のずれ込みが17年後半にきてようやく動きだした」(大手ファブリケーター)との声が上がる。17年度通期では、2013年以来となる前年比約6%増となる540万t台への回復が見込まれる。
 20年の五輪以降も、首都圏では品川新駅やリニア開業など大規模プロジェクトが続くことから溶接材料の需要増は続くと見られる。
 その一方で、建設現場や工場内での溶接士不足は深刻化しており、高効率化や自動化への要求は高く、溶接材料も高効率や低スパッタなど高品質材料に対するニーズは高い。
 造船分野では、日本造船工業会によると17年1―6月の世界新造船竣工量は3986万総t(前年同期比0・1%減)、同期間の新造船受注量は1306万総t(同1・6%減)となった。日本、韓国、中国とも新造船手持工事量は減少し、17年6月期で日本790隻(3323万総?)、韓国440隻(3652万総t)、中国1709隻(5258万総t)で推移する。
 日本建設機械工業会は17年度の建設機械本体出荷金額を2兆1165億円(前年度比8・9%増)、18年度は2兆781億円(同1・8%減)と予想する。国内については2020年に向けた五輪工事や再開発など、建設機械の需要は増加が予測されるが、昨年は9月の排ガス規制強化による、駆け込み需要があったこともあり、18年度はその反動による減少を見込む。
 海外は石炭価格の上昇による鉱山機械や中国のインフラ建設投資による需要増などから堅調に推移する見通し。建設機械大手の17年4―9期連結決算では、大手4社(コマツ、日立建機、神戸製鋼所、住友重機械工業)全てが業績予想を上方修正した。海外市場が牽引し、輸出、海外生産とも増産を見込む。溶接材料メーカーの業績では、神戸製鋼所溶接事業部門の17年度通期見通しは、溶接材料は建築鉄骨向けや、エネルギー向けの需要が回復傾向にあるものの、韓国や中国の造船向けでさらなる競争の激化が懸念されるとし、売上高800億円(前期比2・7%減)、経常利益50億円(前期比26・5%減)を見込む。

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