東芝、佐賀で二酸化炭素分離回収プラントが稼働

16/08/17

 東芝が佐賀市清掃工場に納めた二酸化炭素分離回収プラントが8月26日から稼働する。清掃工場で商用利用される世界初(2016年8月10日現在、同社調べ)の二酸化炭素分離回収プラントで、ごみ処理過程で発生する排ガスから二酸化炭素を分離回収する。回収した二酸化炭素は藻類の培養や農作物の栽培などに活用するため、佐賀市が事業者に売却する。
 同プラントは、同社が火力発電所向けに開発した化学吸収法による二酸化炭素分離回収技術を適用している。ごみ焼却時に発生する排ガスにアルカリ性のアミン水溶液を接触させることで排ガスから二酸化炭素を吸収し、その水溶液を加熱することにより、二酸化炭素を高純度で分離・回収する。これにより、清掃工場から発生する排ガスの一部から、1日で最大10トンの二酸化炭素を回収できる。
 同社は、佐賀市の「清掃工場バイオマス利活用促進事業」で2013年10月、小型の二酸化炭素分離回収実験プラントを佐賀市清掃工場に納入した。実験プラントは累計で8000時間稼働し、そこから得られたデータをもとに、農業などに提供可能な高純度の二酸化炭素分離回収技術の検証、清掃工場での回収コストの評価、二酸化炭素の活用方法の検討などを佐賀市と共同で実施した。同プラントでは、これらの知見を活用し、清掃工場固有の排ガスの不純物影響などを考慮した分離・回収システムを確立した。
 同社は、同プラントや福岡県大牟田市の二酸化炭素分離回収パイロットプラントなどの実績をもとに、二酸化炭素分離回収技術の高性能化と適用市場の拡大を推進し、将来的に火力発電プラントと統合した低炭素システムの構築を目指す。

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