昨日は名古屋に出張だった。
帰りの列車が夕方だったし、小腹も空いたので、新幹線ホームできしめんをいただいた。
きしめんは名古屋の名物だが、ここのきしめんは立ち食いながら専門店でありなかなかおいしくて時々立ち寄る。14番15番上り線ホームの4号車付近にあり、帰京する際にはちょうどいい。
最もベーシックでかつシンプルなきしめんは、幅10数ミリ、厚さ数ミリの平べったくツルツルした麺に、たっぷりのかつおぶしと油揚げ、ネギがのっている。
醤油味の出汁はこれもかつおぶしのようだ。東京よりは薄いものの関西に比べればやや濃い味付けで、出汁の色も濃く見えるが、食べてみればさほどしょっぱくもなくちょうどいい。
きしめんはもとよりうどんの一種だが、なぜ平べったいものとなったのかは諸説あるそうで、何でも三河地方が発祥ではあるらしい。
もっとも、一口にうどんと言っても地方によって形状、出汁、具などそれこそ千差万別で、甲府地方には1センチ角ほどものごわごわしたうどんもあったりするし、それだけに地のものをいただくのはなかなか味わい深いということになる。
さて、きしめんをかきこんで列車に飛び乗れば、東京まで落ち着いていられる。
旅をしていると、駅そばはよく食べる。さほどおなかが空いていないような場合でも、乗り継ぎに時間があったり、ホームにそば屋があるとつい食べる。
次はいつ食い物にありつけるか、強迫観念みたいなものがあるからかもしれない。実際、間の悪いことが続いて1食はおろか2食も抜かなければならないようなことが続いたりするような、そのようなことを何度となく経験もしている。
あるいは、この駅のそばはどんな味だろうか、この地方のうどんはどういうものだろうかといったような興味もある。
いったいに、始発駅や乗り換え駅においしいものが多いように思う。
ただそれも、この頃では地方の老舗店が、JRの系列店に追い出されてしまって、その姿を消している傾向が顕著となっていて、これは実に寂しい限り。系列店には個性がまったくないのである。
これまでに自分が経験した中では、東北本線小牛田駅のそば、高松駅のうどんなどは秀逸で、今でも記憶に新しい。
一方、逆に、よくぞここまでまずいものを出せるものだと変に感心したところもいくつかあって、これはこれなりに記憶にこびりついているが、これについては、具体名をここで明らかにするのはよそう。何しろ、食べ物は好き好きのことだから。

(名古屋駅新幹線ホームのきしめん)
A5判 308頁
ISBN:978-4-88318-419-4
価格:2,520円(本体価格:2,400円)
松山欽一 高橋靖雄 長谷川和芳
430頁
ISBN978-4-88318-040-0
価格:9,135円(本体価格:8,700円)
レーザプラットフォーム協議会編
A5
198頁
ISBN978-4-88318-041-7
価格:2,310円(本体価格:2,200円)