2016/06/28

立ち止まらない街 秋葉原

 秋葉原に勤務するようになって47年が過ぎた。この間、一時期事務所が移転して離れていたこともあったが、ほぼ一貫して秋葉原を見てきた。
 かつては、電気街が隆盛で、神田青果市場もあって、ごく専門性の高い街だった。繁華街といったようなものではなくて、ただ猥雑な街だった。もっとも、それが秋葉原の魅力で、こんな街、全国のどこにもほかにないのではないか。つくろうとしても容易には真似ができないのではないか。
 秋葉原が再開発されて大きな変貌を遂げるようになったのは、秋葉原駅周辺に高層ビルが林立するようになり、ヨドバシカメラが進出し、つくばエクスプレスが開業した2005年あたりからだろうか。
 鉄道の乗降者数で見ると、今や秋葉原駅はJRだけでは全国の10数番目に位置し、地下鉄日比谷線やつくばエクスプレスなども加えると乗降者数は60万人を超すといわれる。大繁華街である。
 改札口で立っていると、朝から晩まで1日を通して降りてくる人、乗っていく人ほぼ半々である。これはオフィス街といった様相ではなく、かといって歓楽街というものでもない。
 また、街角に立っていると、様々な国の言葉を聞くことができる。圧倒的に多いのは中国語だが、ほかに韓国語や英語、フランス語などとあり、どこの国の言葉か判然としないものも少なくない。まるで国際都市である。
 電気街からサブカルチャーの街へ、いまやアニメでは世界的にもメッカの存在であり、AKB48などというのも秋葉原が拠点だし、他方で高層オフィスビルが駅周辺をとりかんでいてサラリーマンの姿も多い。とにかく雑多というのが秋葉原。
 しかし、この秋葉原、たまに外から来た人たちには気がつきにくいかもしれないが、秋葉原の再開発は相変わらず続いていて、秋葉原駅周辺でも、古く小さな建物が取り壊され、大きな新しいビルに生まれ変わろうとしている。秋葉原はまだまだ立ち止まらない町のようだ。
 この先どのような街に変貌していくのか、なかなか見当もつかないが、どこにでもある街にだけはなって欲しくないというのが変わらぬ願いだ。


写真1 乗降客の途切れることがない秋葉原駅。中央口で。


写真2 変わらず賑やかな秋葉原電気街。


写真3 再開発が進み立ち止まらない秋葉原。神田練塀町で。

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